消光法とレーザー回折法・散乱法の違いは？

消光法とレーザー回折法は、どちらも粒子サイズ測定に使用される技術ですが、原理と用途に違いがあります。

1. 消光法 (Light Extinction Method):

• 原理: 粒子が光源と検出器の間を通過する際に、光が粒子によって遮られ（消光され）、その結果、光の強度が減少します。この減少量を検出し、粒子のサイズや数を計測します。
• 特徴:
  • 光の遮断によって粒子の存在が検出される。
  • 主に粒子計数に使用され、特に小さな粒子の検出に有効。
  • 粒子径の測定範囲は比較的狭く、特に数µm以下の微粒子の測定に向いている。

2. レーザー回折法 (Laser Diffraction Method):

• 原理: レーザー光が粒子に当たると、その粒子は光を散乱し、その散乱パターンが粒子のサイズに依存します。粒子が大きいほど前方に強く散乱し、粒子が小さいほど広角に散乱します。この散乱パターンを解析して、粒子のサイズ分布を計測します。
• 特徴:
  • 光の回折・散乱パターンから粒子のサイズ分布を測定。
  • 幅広い粒子サイズ範囲に対応（ナノメートルからミリメートル）。
  • 多くの粒子のサイズ分布を短時間で測定できるため、粉体や懸濁液などの粒子分布測定に多く使用される。

主な違い:

• 測定原理: 消光法は光の遮断、レーザー回折法は光の散乱を利用。
• 用途: 消光法は小さな粒子の計数に適し、レーザー回折法は粒子のサイズ分布測定に適している。
• 適用範囲: レーザー回折法は広範な粒子径範囲に対応できるため、多くの産業分野で広く使用されていますが、消光法は微小粒子の数値評価に特化しています。

これらの違いにより、測定対象や目的に応じて使い分けられています。

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